皆さんこんばんは!
ハム太郎です🐹
遅くなりましたが今回は3ヶ月に1度の2743ピクセルカンパニーズ四半期決算記事を書いていきたいと思います!
上場来安値を更新し続けている同社ですが、この先光はあるのか?
年度末決算を迎え、岐路に立たされている同社が選んだ道とは?
決算動画にも触れながら振り返っていきたいと思います💡
↓↓ピクセル決算説明動画はこちら↓↓
※2021年度から中間決算と年度末決算のみの公開となりました
↓↓2021年度第3Q決算はこちら↓↓
ピクセルカンパニーズ2021年度第四半期決算発表
セグメント内容
⑴システムイノベーション事業
①事業概要
金融機関向けのセキュリティサービス(顔認証システム開発)やクラウドファンディングの基幹システム開発などの受託を行っている事業。
システム基盤の構築や運用業務などの技術支援サービスも行っており取引先は金融機関や広告代理店、家電量販店、官公庁にも及ぶ。
インハウス型案件を取り扱っているがコロナ禍による受託先のテレワーク増加により苦戦を強いられている。
2021年度はクラウド特化型DX支援を目的としたエンジニアチームを構築することでクライアント企業から求められる需要に適切に対応していくことを掲げている。
2021年度には40名、2022年度には100名、2023年度には200名とエンジニアの大幅強化を計画しており、先行投資に力を入れている。
②業績
⚫︎2019年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:267百万→507百万→676百万→841百万
営業利益:12百万→▲8百万→3百万→18百万
営業利益率:4.5%→▲1.5%→0.4%→2.1%
⚫︎2020年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:148百万→279百万→443百万→550百万
営業利益:2百万→▲4百万→▲6百万→▲13百万
営業利益率:1.4%→▲1.4%→▲1.4%→▲2.4%
⚫︎2021年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:226百万→315百万→529百万→645百万
営業利益:46百万→4百万→▲16百万→▲60百万
営業利益率:20.3%→1.3%→▲3.0%→▲9.3%
③展望
2期連続の赤字決算で着地しました。
上期は辛うじて黒字計上となりましたが下期は販管費が嵩み、60百万円の営業損益となりました。
売上高は前年比117%とコロナ前水準に迫るところまで戻ってきており、他セグメントに比べるとこの先明るいと思っています。
決算資料にも書いてあるように同セグメントは
『中核事業』として注力していくことが発表されています。
施策としてはクラウド特化型DX支援を掲げ、
2021年4月入社で約20名、2022年4月入社で約60名の新卒採用を行なっており、エンジニア人材の育成に力を入れています。また、SalesforceとAmazonの公認認定資格取得も進めて、エンジニアのスキルアップに相当な投資をすることも発表しています。
この財政状況で『ヒト』に投資することはかなり思い切った施策だと思いますし、他社は中々真似できないことだと思いますが、いち早く人材確保に動いたことは素晴らしいと思います。
実際に昨年末には2021年入社の社員が企業へ派遣され始めているようですので、その結果=売上・利益へどのように結実しているかは非常に興味があります。
2022年度第1Q決算では数字に表れ始めると思いますので人材投資が短期間でどれだけペイされるか、ペイされない場合はどの程度で収益に繋がるかを見ていきたいと思います。
⑵ディベロップメント事業
①事業概要
太陽光発電施設の販売・設置・取付などを個人投資家や企業に対して行っている。
また、インバウンド及び国内需要向けのリゾート用地や商業施設、ホテルなどの不動産開発・販売も行っており、2020年6月24日に宮古島リゾートホテル用地開発計画にも参画を表明した。
そのプロジェクトには世界的に有名なヒルトンも参画しており注目度が高い。
太陽光発電所の仕入販売に関係した事業用地の取得実績やその経験を活かして、沖縄(宮古島)の観光需要・雇用機会の創出を目指す。
ピクセルカンパニーズにとってディベロップメント事業はこれから伸びていく成長事業ではないが、
2050年のカーボンニュートラル世界の実現に向けて必要不可欠な事業であることに違いない。
2021年10月には政府により「エネルギー基本計画」が見直されたことで、再生可能エネルギーの引き合いが今後も高まっていくだろう。
ただ、2022年度経営方針において本セグメントはノンコア事業として見直す方向性が示された。
②業績
⚫︎2019年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:795百万→930百万→933百万→1294百万
営業利益:90百万→83百万→64百万→113百万
営業利益率:11.3%→8.9%→6.6%→8.7%
⚫︎2020年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:1142百万→1265百万→1531百万→1684百万
営業利益:129百万→112百万→133百万→118百万
営業利益率:11.3%→8.9%→8.7%→7.0%
⚫︎2021年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:253百万→352百万→354百万→354百万
営業利益:▲1百万→▲21百万→▲45百万→▲68百万
営業利益率:▲0.4%→▲6.0%→▲12.7%→▲19.2%
③展望
以前のディベロップメント事業はピクセルカンパニーズを支える基幹事業で大きな上下もなく、堅実に利益を上げていました。
しかし、今年は太陽光発電施設案件の引渡しの遅れや減少により第3Q、第4Qはほぼ売上計上には至りませんでした。決算動画では仕入はしたものの売上計上はせず在庫として残っているとのことでしたので、販売が完了すれば来期以降売上計上には繋がると思いますが、あくまで在庫分のみで新たに仕入れることに対しては消極的な様子でした。
2022年度経営方針では『選択と集中』を掲げ、このディベロップメント事業はノンコア事業として事業縮小が発表されました。
これまでピクセルカンパニーズの基幹事業として多くのノウハウを蓄積してきた事業を縮小していくという判断をしたことは大きな決断だと思います。
確かに以前は確実に利益を上げてきていましたが2021年は太陽光発電やリゾート開発において貸倒損失を計上していることからもリスクが潜んでいることも感じました。
今後は大規模案件は取り扱わず、小型案件のみの取り扱いにシフトしていくことは賢明かもしれませんね。
⑶エンターテインメント事業
①事業概要
カジノゲーミングマシンやそれに付随するプラットフォームの販売や企画、製造受託を行っている。2019年6月末には、(株)バンダイナムコとの共同プロジェクトで実現した『TEKKEN(TM) VIDEO SLOT』が公的認証機関(DICJ)の承認を受けてマカオのホテルでの実検証を進めている。
2021年3月には当時最も力を入れていた九州・長崎IRの事業提案公募(RFP)に落選してしまったが、何らかの方法(別の形態もしく別の場所)で日本版IRへ参画できないか模索中である。
また、コロナウイルスの終息が不透明な状況からオンラインゲーミング事業への展開も検討している。
直近ではXクリエーション株式会社やTRICOA.CO.LTDと提携を行い、NFT/ブロックチェーン技術を用いたゲーミングアプリケーションの提供準備を進めている。
ただ、2022年度経営方針において本セグメントはノンコア事業として見直す方向性が示された。
②業績
⚫︎2019年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:178百万→178百万→270百万→348百万
営業利益:114百万→51百万→105百万→130百万
営業利益率:64.0%→28.7%→38.9%→37.4%
⚫︎2020年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:27百万→63百万→63百万→63百万
営業利益:▲46百万→▲54百万→▲89百万→▲157百万
営業利益率:▲170.4%→▲85.7%→▲141.3%→▲249%
⚫︎2021年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:0百万→0百万→0百万→0百万
営業利益:▲131百万→▲206百万→▲218百万→▲283百万
営業利益率:算出不可→算出不可→算出不可→算出不可
③展望
2021年の最大の注目は九州・長崎IRへの参画でした。それが2021年3月に破断となり、大きな事業見直しを余儀なくされたことは決算動画でも述べられていました。多くのノウハウは蓄積されたものの、コンソーシアム組成など日本版IR参画の準備に費やした莫大な経費のみが計上されました。
ただ、これで一区切りとなり、来期は新たな事業への投資が始まります。
システムイノベーション事業を発展させた先に、
同社が誇るブロックチェーン技術を絡ませることで新たな事業領域にチャレンジしていきます。
NFT(Non- Fungible Token:非代替性トークン)関連として
①メタバース
②NFTゲーム
③ギルド
というのがキーポイントになります。
①メタバースにおいてはメタバースNFTプラットフォームに複合リゾート『メタ・リゾートTOKYO(仮称)』の開発を進めています。
②NFTゲームにおいては有力IPコンテンツとコラボしたゲーム開発を進めています。
バンナムと共同開発した経験が活きて欲しいですね。
③ギルドとは従来はゲームを一緒にプレイする人が集まった組織のことを指していましたが、NFTゲームギルドの意味合いとしては一緒にプレイするのではなく、新規ゲーマーをサポートする組織としての役割が強いです。決算動画においてはインフルエンサーとも表現していましたが、エンジニア教育プログラムの一環としてギルドを組成する人材を育て上げることで、NFTゲームそのものの価値を高める目的もあります。
エンターテイメント事業についてはカジノゲーミングマシンからは撤退する方向になりましたが、ブロックチェーン関連で展開が見られそうですので非常に楽しみですね。
連結実績
⚫︎2019年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:1252百万→1634百万→1906百万→2516百万
営業利益:159百万→18百万→9百万→46百万
当期純利益:112百万→▲12百万→8百万→49百万
⚫︎2020年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:1324百万→1649百万→2086百万→2352百万
営業利益:11百万→▲82百万→▲165百万→▲299百万
当期純利益:10百万→▲101百万→▲275百万→▲942百万
⚫︎2021年
第1Q→第2Q→第3Q→第4Q
売上高:484百万→677百万→897百万→1014百万
営業利益:▲142百万→▲326百万→▲431百万→▲625百万
当期純利益:▲602百万→▲777百万→▲1200百万→▲1440百万
総括
2期連続の赤字、さらには赤字幅も拡大し、苦しい苦しい1年となりました。
決算動画において吉田社長も言っていましたが
『無様な、カッコ悪い』決算でしたね。
ただ、それを素直に認め、謝罪し、事業を見直し、選択と集中を掲げて、2022年度経営方針をしっかり説明した姿は好感を持てました。
久しぶりに血の通った決算動画に感じました笑
2/23現在の株価は40円とこれまでにない苦境に立たされています。
3年前に掲げた時価総額300億円は見る影もありませんが、そもそもそのことを覚えている株主もほぼ残っていないのではないでしょうか‥‥
本来なら種まきが完了し、収穫の年になるべき2022年ですがこれから多くの人材を確保し、新規事業に投資をし始めます。
株主にとっては我慢の年がまた始まると感じていますが、少しでも好転の兆しが見れれば嬉しいです。
✔︎システムイノベーション事業
➡︎クラウド人材派遣での収益確保
✔︎ディベロップメント事業
➡︎在庫販売による収益確保
✔︎エンターテイメント事業
➡︎メタ・リゾートTOKYOやNFTゲームの進展
2022年度は以上を注視していきます‼️
微力ながら引き続き応援していきます😌
長文ご愛読ありがとうございました😊